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好きな年月日を書き込んだら書き込んだ人間を主人公にホラー小説を書くスレ/25



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自分のスレッドを作る 5: Ghost Finder ThomasCarnacki 
[2025-01-25 10:55:19] [×]
9月9日草露白



日日草は映画部に所属していた。

部長から祖父が危篤で今日撮影場所の確認に行けないという連絡が入ったのは、日日草が集合場所についてすぐのことだ。また別の日にしようと言われたが、ここまで来たのだから写真撮ってきますと返事をした。

スマホで先ほど撮った場所を確認していた。ここで撮影するならライトは2つは必要かもしれない。その場所は神隠しホテルとして有名な場所だった。むしろ有名になりすぎて暴走族や不良のたまり場になっていたらしく、 建物のほとんどの壁に様々な色のスプレーで落書きが残され、床は泥がこびり付き、元の色さえわからない。らせん階段だけが唯一その場所がホテルであったことを想起させた。

饐えた臭いが鼻を掠める。顔を上げると顔があった。猿のように全身を長い毛が覆い隠す。唯一毛が無い顔は、皮膚は弛み眼光は炯々している。大猿は身を屈め真上から日日草の顔を覗き込んでる。見開かれた目玉に日日草自身の強張った顔が映っている。大猿は唇が捲れるほど大きく笑いだした。引き笑いのような独特な声だ。目の前の大猿が笑うたび、大猿の息が日日草の前髪を揺らす。その血腥さに息を詰めた。

 

身体は強張り、日日草の足は凍りついたように微動だにしない。大猿の笑い声は更に大きくなり建物の壁に反響する。唇は目玉につきそうなほど捲り上がっていた。
 

遠くで何度か何かがぶつかる音が聴こえる。次の瞬間には何者かが大猿に衝突した。その者が振りかぶった杖は大猿の目玉に突き刺さり、日日草の顔にどろりとしたものが降ってきた。叫び出しそうになるが喉はからからに枯れて、空気だけが通る。硝子製の何かが床に転がる。その硬質な音に弾かれ、ぎこちなく足を動かした。背後からは大猿の絶叫が聞こえていた。
 

日日草が咄嗟に駆けこんだのは客室だ。立てつけが悪い木製の扉を必死に閉め部屋の隅に座り込み息を殺した。大猿のものだとわかる怒りに満ちた声と硬い物に衝突している空気の揺れ、そして時折誰かのひび割れたような声が聞こえた。

建物中を震わせるような怒号が聞こえた後、一切の音が止む。日日草は扉ににじり寄り隙間から様子を窺う。大猿は床に倒れていた。まだ手足は細かく痙攣している。杖を手に持つ者がそれを見下ろしていた。深く被ったフードの中が見える。麻布から覗くその目は煌々と光り、口からは何かが垂れ、到底人間のものとは思えなかった。

ひきつけを起こしそうになるのを日日草は懸命に抑えた。扉から蛞蝓が這うような速度で離れる。扉の向こうからは何かを引き摺って行く音が聞こえた。

 

6: 日日草 
[2025-01-25 13:35:06] [×]
文さいあるね

7: フリスクリス 
[2025-01-25 13:48:03] [×]
俺もいいー?
9月15日でお願い!

8: Ghost Finder ThomasCarnacki 
[2025-01-25 18:32:12] [×]
雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)*


この街に住む人々の間で、梅雨明けの頃に囁かれる奇妙な噂がある。夜中に雷が鳴り止む瞬間、街のどこかで「声を奪われる」現象が起こるという。犠牲者は二度と自分の声を発することができなくなり、代わりに雷が鳴るたびに、かつての彼らの叫び声がどこからともなく響き渡る。

フリスクリスは、この都市伝説を耳にし、興味を持つ。彼は調査を進める中で、奇怪な現象の中心にある「廃ビル」を突き止める。だが、その場所で彼が聞いた音と体験した恐怖は、単なる都市伝説では片付けられないものだった――。

---

夏の蒸し暑い夜。フリスクリスは、雷が鳴り響く街の中で録音機材を手にして歩いていた。彼は都市伝説や怪奇現象にまつわる音を収集し、独自に研究を進めるアマチュアオカルト家だった。

ネットで拾ったこの噂が本当なら、雷が鳴り止む瞬間に何かが起こる。それが音響的な異常現象なのか、それとも――。

歩き回るうちに、彼はある古びたビルの前で足を止めた。周囲の明かりが不自然に少なく、他の建物とは異質な静けさを感じさせる場所だ。

SNSに投稿された目撃情報では、このビルの近くで“雷の音が消えた瞬間に悲鳴が聞こえた”という話がいくつも寄せられていた。

フリスクリスはビルに入り、機材をセットした。雷の音を録りながら、何か異常が起きないか待つ。薄暗い廊下を照らす懐中電灯の光だけが頼りだ。

1時間、2時間と何も起こらなかった。しかし、深夜0時を回った頃、突然、雷の音がぴたりと止んだ。

同時に、耳をつんざくような悲鳴が響いた。

「……誰だ?」
フリスクリスは声の方に向かい、廊下を進んだ。だが、そこに人影はない。代わりに、壁に無数の手形が浮かび上がっているのを目にした。

さらに進むと、突然録音機材が異常なノイズを拾い始めた。それは雷の音でも人の声でもなく、まるで何十人もの人間が一斉に何かを囁くような不気味な音だった。

耳を澄ませば、ノイズの中に「助けて」「返して」といった言葉が紛れ込んでいることに気付いた。

その瞬間、背後から低い男の声がした。
「お前の声も……いずれここに加わる。」

振り返ると、そこには顔のない黒い影が立っていた。影は腕を伸ばし---

翌日、フリスクリスは街を彷徨うように歩いていた。声を奪われた彼は、何も話せないまま。

そして雷が鳴るたびに、彼の失った声がどこからともなく響き渡り、新たな「雷乃収声」の噂が広まることになるのだった――。

9: フリスクリス 
[2025-01-25 21:14:26] [×]
Ghost Finder ThomasCarnackiさん...







あーた神だよ 小説家なれちゃうよマジで

11: 通りすがりさん 
[2025-01-25 22:16:07] [×]
あーた神だよ!

12: アサリっぽいキツツキ 
[2025-01-28 16:51:17] [×]
12月25日でお願いします!

13: Heinz Rolleke 
[2025-01-29 00:23:41] [×]
きつねくぅーん?

14: 通りすがりさん 
[2025-01-29 02:32:34] [×]
あーた神だよ

15: Heinz Rolleke 
[2025-01-29 16:48:13] [×]
乃東生(だいとうしょうず)

ある町の片隅で奇妙な失踪事件が相次いでいた。失踪者の共通点は、「乃東生」というメモを残していること。事件現場には奇妙な植物が生い茂り、その中には人間の形を模したものが混じっている。


「最近、変な事件が増えてるの、知ってる?」
友人からそう声をかけられたキツツキは、新聞の記事に目を通した。「乃東生」という文字が書かれたメモを残して消えた男女数名。その現場で発見された植物は、どれも同じ特徴を持っていた。

「葉っぱが人間の指みたいだって話だよ。ちょっと見てみたら?」
冗談めかした友人の言葉に、キツツキは好奇心を掻き立てられた。

数日後、キツツキはその植物が一時保管されているという研究施設を訪れた。ガラスケースの中に置かれた植物は、一見普通のシダ植物のように見えるが、近づいてみると、その葉は確かに人間の指のような形をしており、さらに細かいシワや爪のような模様まで備わっている。

「……本当に、これが植物?」
キツツキは息を呑んだ。だが、それ以上に異常だったのは、その植物が時折、微かに震えていることだった。

施設のスタッフに尋ねると、これを発見した警官が「植物の声が聞こえる」と言い残し、翌日失踪したという話を聞かされた。

「植物の声……?」
キツツキは記録を調べ始め、やがて「乃東生」という言葉が、冬至を境に新たな命が芽吹くことを意味する古語であると知る。

「これは、ただの植物じゃない。」
不安に駆られたキツツキは、その植物をさらに調査するため、夜遅くまで施設に残ることにした。

---

夜半過ぎ、施設内の静寂を破るように、植物が突然動き出した。葉がわずかに揺れ、根から何かが這い出てくる音がする。

キツツキは恐る恐る近づくと、根の部分から現れたのは、人間の顔を模した瘤だった。それは麻子を見つめるようにゆっくりと口を動かし、かすれた声で何かを呟いた。

「……帰りたい。」

キツツキは背筋が凍りついた。根の形状は、まるで人間の骨のようであり、顔の部分は失踪者の特徴と一致していた。

その瞬間、施設全体の電気が落ち、暗闇の中で植物が一斉に動き出した。葉の触手がキツツキに絡みつき、声にならない悲鳴が喉に詰まった。

「乃東生……新たな命が、芽吹く。」
頭の中に直接響く声が聞こえたと同時に、キツツキの意識は遠のいていった――。

---

翌朝、研究施設の職員が発見したのは、鉢植えの植物が異常に成長している光景だった。その中には、キツツキの顔を模した瘤が一つ付いていた。

以降も「乃東生」の植物は徐々に広まり、人間と植物が融合する怪現象は止まらなかった――。

(終)

16: さすらいの旅人さん 
[2025-01-29 16:54:39] [×]
あーた堂島だよ!

17: 小学生さん 
[2025-01-29 17:31:33] [×]
あーた真・自演族だよ!

18: アサリっぽいキツツキ 
[2025-01-29 17:55:51] [×]
すごい読みごたえがあった笑
ありがとうございます!

19: 初心者さん 
[2025-01-29 18:06:03] [×]
きつね村とは
アギー王国A区にあるどこかの村である

20: フリスクリス 
[2025-01-29 22:26:45] [×]
あーた小説家なろうよ

21: 初心者さん 
[2025-01-30 07:26:48] [×]
10月19日

22: Heinz Rolleke 
[2025-01-30 22:12:57] [×]
蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)

秋も深まり、街の片隅にひっそりとした古いアパートがあった。そのアパートには、夜になるとどこからともなくコオロギの鳴き声が響く。しかしその鳴き声は、秋の風情を感じさせるものではなく、聞く者に不気味な寒気をもたらすものだった。そして噂が広がる――その声を聞いた者は、いつしか「帰らぬ人」になる、と。


初心者がこのアパートに越してきたのは、学校に近く家賃が安いという理由からだった。築40年を超えるその建物は古びていたが、学生にはちょうどいい住処だった。

「夜になるとコオロギが鳴くけど、それがいいって人もいるのよね。」
隣に住む主婦がそう笑ったのを覚えている。しかし、初心者にとってその鳴き声は妙に耳についた。

夜、部屋で課題をしていると、どこからともなく「チッ……チッ……」という音が聞こえてくる。

「コオロギの鳴き声か。」
最初は気に留めなかったが、音は徐々に大きくなり、まるで部屋の中から聞こえてくるようだった。

不審に思い、初心者は音の発生源を探した。しかし、どこを見てもコオロギの姿はない。音は壁の中、床の下、さらには窓の向こうと、場所を変えながら続くのだ。

そしてある日、初心者は夜中に目を覚ました。部屋の隅から、はっきりと人の声のような囁きが聞こえたのだ。

「……出して。」

初心者は硬直した。その声は確かに、コオロギの鳴き声に混じっていた。

翌日、アパートの管理人に相談すると、彼は浮かない顔でこう言った。
「このアパートね、昔からちょっと噂があって……でも気にしない方がいいよ。」

管理人の言葉を聞いて以来、初心者はさらに恐怖を募らせた。毎晩鳴き続けるコオロギの音。そしてそれに混じるかすかな人の声――。

ある晩、初心者は決心して音を追いかけることにした。音が聞こえる方向に耳を澄ませると、それは窓の外にある古びた倉庫の方から聞こえてくるようだった。

倉庫に近づくと、扉の隙間から黒い影が動くのが見えた。中に入ると、そこには大量のコオロギがひしめき合い、まるで生きている絨毯のように床を覆っていた。

「……なに、これ。」

初心者が後ずさりした瞬間、コオロギたちの間から、人の手のようなものが這い出てきた。それはまるで助けを求めるように初心者の方に向かって伸び、次の瞬間、不気味な叫び声が倉庫中に響き渡った。

「出してくれ……!」

初心者は悲鳴を上げてその場を逃げ出した。しかし部屋に戻っても、コオロギの鳴き声は止まらない。それどころか、今度ははっきりと人の声が混じるようになった。

「代わって。」
「お前が、なんで。」

恐怖に耐えきれず、初心者はアパートを出る決意をした。しかし、最後の夜、初心者が眠るベッドの下から、人間の顔を模したコオロギが現れた。

その後、初心者を見たものはいなかった。部屋にはコオロギの死骸が無数に散らばっていたという。現在もそのアパートでは、夜になると不気味な鳴き声が響き、住人が一人、また一人と姿を消していく――。

(終)

23: バルガリオ 
[2025-01-31 20:24:33] [×]
これ元ネタある?すごいね。
めちゃ文章うまいから整えてなろうとかに投稿したら良いかもよ
それともプロだったりする?

24: Heinz Rolleke 
[2025-01-31 21:25:36] [×]
元ネタは七十二候
登場人物全員殺す気でかいてる
趣味で暇な時間ポチポチやってる
なろうはよまない

25: 通りすがりさん 
[2025-01-31 22:36:27] [×]
「それともプロだったりする?」

ガハハガハハガハハガハハガハハガハハガハハガハハガハハガハハガハハガハハガハハガハハ。
お腹いたい


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